インサイト記事 |

パッケージを「買う」か、スクラッチで「作る」か

A woman working on her laptop
共有する

「スクラッチ優位」思考に潜む モダナイゼーションの課題

従来の銀行にとって、スクラッチ開発は長らく当たり前 の選択肢でした。しかし、現在はクラウドやBaaS プラッ
トフォームが成熟し、パッケージを「買う」という選択肢が現実的かつ有力になっています。

「作るべきか、買うべきか」という判断は、もはや技術的な問題にとどまりません。組織の能力、リスク管理、そ
してデジタル時代における競争力の確保といった、より 広範な戦略的視点が求められます。

このような変化の中で、銀行には「スクラッチかパッケー ジか」を見極めるための体系的なアプローチが必要です。
多くのグローバル銀行が依然としてスクラッチ開発を選ぶ傾向にあるとはいえ、すべての技術投資は個別に慎重 な評価が求められます。ここで問われるのは、次のような本質的な問いです:

「銀行は、短期的なニーズと長期的な持続可能性のバラン スをどう取るべきか?」

「Fifth Third は1 兆ドル規模の銀行ではなく、JPMorgan Chase の
ような大手と比べてIT 予算は20 分の1 です。だからこそ私たち
はスピードを重視し、“作る” よりも“買う” 選択をしました。」
Jude Schramm, CIO, Fifth Third Bank

ハイブリッドアプローチ: 基盤は「買う」、 優位性は「創る」 誤った二項対立を 超えて

「スクラッチ開発」か「パッケージ購入」かという従来の二者択一の考え方は、 もはや現代の金融機関には適していません。今日の変化の激しい市場環境では、両者の強みを活かし、弱点を補完するより洗練されたアプローチが求められて います。

最適な戦略は、基盤となる部分はパッケージ購入し、競争優位性を生む部分は スクラッチ開発するというハイブリッド型のアプローチです。これにより、両者の相乗効果が生まれます。

このハイブリッド戦略を採用することで、金融機関は市場の変化に迅速に対応 できる柔軟性を獲得し、人的・技術的リソースの最適活用が可能になります。さらに、市場投入までの時間を大幅に短縮できるため、新商品や新サービスをこれまで以上にスピーディーに展開できます。このスピードは競争力を高め、 他社をリードし、市場シェアの拡大にもつながります。

そして何より、このアプローチは持続可能なイノベーションの基盤を築き、変 化し続ける業界の中で継続的な成長と進化を可能にします。

ハイブリッド導入による価値創出

これからのバンキングテクノロジーは、「作るか、買うか」ではなく、戦略的に両 方を組み合わせることにあります。
nCino プラットフォームは、このハイブリッド戦略に最適な基盤を提供します。

ホワイトペーパーの全文をご覧になりたい方はこちらよりダウンロードください。